今回は、薪ストーブの燃料である薪についてのお話です。
薪ストーブで使う薪は、乾燥が大事と言われていますね。
皆さんは、薪の水分はどれくらいが適切で、どのくらい乾燥させなければならないか知っていますか?
この記事はこのような方にオススメ
・薪ストーブに適した薪は何か知りたい。
・カビやキノコが生えた薪は大丈夫なのか知りたい。
・薪ストーブの乾燥期間や保管をする方法を知りたい。
・薪の水分がどれくらい必要なのか知りたい。
・薪の水分計の使い方を知りたい。
薪の種類について
まず初めに、薪の種類について学びましょう。
薪の種類を知っておかないと、最悪の場合は薪ストーブ本体を壊してしまうことがあります。
薪の種類を知る事は薪ストーブを使用する初めの基礎知識になります。
お持ちの薪ストーブが針葉樹が使えない機種の場合もあります。
薪ストーブに使用する薪の特徴を知りましょう。
薪ストーブに使用する広葉樹・針葉樹についてはこちらで解説しています。↓
広葉樹と針葉樹の薪燃料としての特徴は? 針葉樹は薪ストーブに使用してOKなの?
薪ストーブに適した薪とは?
下記の条件に当てはまる薪が薪ストーブに適している言われています。
薪ストーブに適した薪とは
・密度が高い
・タール等の汚れ成分が少ない
・簡単に割れる
・水分量が15%~20%(15%~18%が適切と言う方もいる)
・燃え方はゆっくり
・定期的に手に入れやすい
このような条件になるように薪作りをしましょう。
乾燥期間・適切な水分量は?
薪ストーブに適した薪はどれくらい乾燥させなければいけないか知っていますか?
薪の乾燥はなんと1年半から2年程かかります。
ご自身で薪を用意する場合は1年半から2年先に使用することを頭に入れておきましょう。
薪の水分量はどれくらいが適切なの?
薪の水分量は 15%~20%が適切です。(15%~18%が適切と言う方もいる)
水分量の測り方は下記で説明します。
薪にキノコやカビがあるけど…
キノコは薪の養分を吸って、薪がスカスカになってしまいます。
薪ストーブには密度の高い薪が適しています。スカスカな薪にならないようキノコは除去して乾燥させましょう。
カビはあっても燃焼に問題ないですが、運ぶ際にカビを吸ってしまったり部屋にカビが散らないように注意が必要です。
伐採から薪割りまで
木の伐採から薪割りまでの流れを紹介します。
冬に伐採
伐採は冬に行うのがベストです。理由は、冬の木は水分が少ないからです。
水分量が一番高いのが夏で、その時期に伐採すると乾燥時間が長くなってしまいます。
原木を玉切りに
伐採された状態の木を原木と言います。
このままでは木が乾燥しないので、玉切りにします。
チェーンソーで切っていきます。
玉切りにする際は長さに注意しましょう。
長すぎると薪ストーブに入りません。
ご自身の薪ストーブに入る薪の長さを把握してから切りましょう。
薪割り作業
玉切り状態の丸太を斧で割っていきます。
樫等、硬くて斧で割るのが困難な木もあるので、割りやすい木を事前に選びましょう。
斧で割るのが大変な方は、薪割り機があると便利です。
薪を割ることで乾燥を早めることができます。
薪の保管(乾燥)方法
薪は乾燥させないと水分量が多くて使用できません。割った薪を乾燥させます。
薪棚・薪小屋の設置
薪棚・薪小屋の設置ポイント
・風通しが良い所
・屋根付きで高床構造
・薪を搬入しやすい所
薪棚・薪小屋を設置するには上記の事に気を付けると良いです。
風通しが良い所
薪を薪棚や薪小屋に置くのは乾燥させる為ですので、風通しが良い所に設置しましょう。
四方を壁で密閉させずに、風通しを良くしましょう。
屋根付きで高床構造
雨や雪を避ける為に屋根を付けましょう。家の軒下に設置する場合は、雨が家の壁側に流れないよう屋根を取り付けます。
家の壁を傷めない為にも、雨が外側に流れるよう屋根の角度に注意しましょう。
そして、地面からの湿気も避けるために高床の構造にするのが望ましいです。
薪を搬入しやすい所
薪棚や薪小屋の位置が薪ストーブから遠かったり、薪の搬入が難しい位置にあったりすると、薪運びが大変です。
薪作りの作業位置や薪運びの動線を考慮して薪棚や薪小屋を設置しましょう。
薪の置く向き
樹皮側を下に向けて置くとより早く乾燥します。
丸太の状態ではなく、薪の状態で乾燥させる理由は、樹皮以外の面積を増やして乾燥速度を早める為です。
乾燥確認・水分計の使い方
薪を1年~2年程乾燥させたら、薪ストーブに適した水分量であるか確認しましょう。
水分量が15%~20%になればOKです。 (15%~18%が適切と言う方もいる)
薪の水分量を測る道具がこちらです。
水分計を使う際は、薪を割ります。薪の外側で測ると、雨などが降った後には正確な数値がでません。その為、水分計を使用する時に薪を割ります。
木の内側に水分計を差します。電源ボタンを押すと測定ができます。
こちらは「20%」と表示されています。
20%でもOKだと言う方もいますが、あとほんの少し乾燥させるとベストです。
↓×こちらは間違った測定の仕方です。丸太の側面は雨等が当たるので、薪で割った直後に内部を測りましょう。
薪の完成
上記で「20%」と表示された薪をもっと乾燥させました。「17%」と表示され、薪ストーブに適した薪になりました。
原木を伐採してから水分量が17%の薪になるまでに、1年8か月程かかりました。
手間暇かけて作った薪をストーブで使用してみました。
広葉樹なので、ゆっくりと燃えてくれました。 ポカポカと体の内部から暖まります。
最後に
自然乾燥で水分量が15%以下になることはほとんどないので、乾燥のさせ過ぎはあまり気にしなくても大丈夫です。
ただし、長期間保管させ過ぎて薪が腐らないよう注意は必要です。
薪の乾燥は1年半~2年がベストと言えるでしょう。
薪作りが面倒な方は
薪ストーブに適した薪になるまで、長い歳月と手間を要します。
労力を考えると購入した方が楽です。