薪ストーブの火の付け方・消し方を教えて欲しい…
薪ストーブには火を付けたり消したりするボタンはありません。
どうやって火を付けたり消したりするのか気になりますよね。
今回も薪ストーブ博物館(フィンランドの森)さんにご協力いただき、薪ストーブの使い方について解説していただきました。
・薪ストーブ内の適切な灰の量
・薪ストーブの火の付け方
・薪ストーブの火の消し方
薪ストーブの火の付け方
今回は、広葉樹の薪のみを使用して焚き付けをしてみます。
※針葉樹を使ってはいけない薪ストーブもあるので、使用する機種を事前に確認しましょう。
針葉樹を使った火の付け方はこちらでも解説しています↓
広葉樹と針葉樹の薪燃料としての特徴は? 針葉樹は薪ストーブに使用してOKなの?
着火の準備
薪ストーブに火を付ける準備物を紹介します。
・細い薪、少し太い薪、太めの薪
・着火剤、チャッカマン
・火ばさみ、灰取りスコップ、灰入れバケツ
・薪ストーブ用温度計
ガラスが汚れている場合は炎が綺麗に見えないので掃除をしましょう。
ガラス掃除の詳細はこちら↓
ガラスに煤が付いて黒く汚れてしまった 掃除方法は?
灰の量を調整
薪ストーブ内の灰は捨ててしまっていいの?
炉内の灰は多すぎても駄目ですし、少なすぎても良くありません。
灰が少ないとロストルを痛めてしまいます。ロストルとは、炉内の底にあたる部分です。
↓こちらがロストルと呼ばれる部分の写真です。
穴が空いている所が空気が通る所です。
灰は3cmぐらい残して置くのがベストです。
空気が通る穴の部分は、灰を除くと火が付きやすくなります。
灰受けに溜まった灰は捨てましょう。
灰入れバケツがあると便利です。
こちらの灰入れバケツは、二重底で床に熱が伝わりにくい構造になっています。
空気調整レバーを全開&温度計を設置
空気調整レバーを全開にして空気を送り込みます。このレバーが閉じてあると火が消えてしまいます。
薪ストーブの使用には温度計が必須です。
薪ストーブの機種によって温度計の設置場所は異なりますので、購入店にどこに温度計を置けばいいのか聞いてみましょう。
焚き付け
一番下に着火剤を置きます。台座にする薪を置きます。
こちらの着火剤がオススメです。 6〜8分ぐらい燃焼するのでその間に薪に火が付くようにします。
細かい薪を組んでいきます。薪が太いと着火剤から上手く火が燃え移らないので、細い薪を焚き付け用に確保しましょう。
着火剤に火を付けます。
着火剤と細い薪の距離が離れ過ぎていると火が燃え移らないので注意です。
着火剤の炎が確実に薪に燃え移るようにします。
↓着火剤から細い薪に炎が移り、確実に焚き付けができました。
少し太めな薪も入れ、ロストルの上が全体的に熾きの状態になるようにします。
熾きの状態&空気調整
熾きの状態になりました。
熾き火の空気調整レバーを絞って空気が入る量を少なくしましょう。
炎が出ている時よりも、熾き火の時の方が高温になります。
空気を絞って熾きの状態を保てるようにしましょう。
薪ストーブは温度計が200度から300度ぐらいが適温と言われています。(機種によって異なります)
温度計が上がり過ぎるとストーブ本体が壊れてしまう場合があるので注意しましょう。
火の消し方
薪ストーブには火を消すボタンは無いですし、どうやって火を消すのか疑問に思いますよね。
薪ストーブの火はどうやって消すの?
次に火の消し方について解説します。
消火方法を解説
薪ストーブの火はすぐには消えません。
薪ストーブは薪を燃え尽きさせて火を消します!特別な方法はありません。
薪ストーブの火は決して水をかけて消さないでください!
水をかけると薪ストーブ本体が割れて大変な事になる場合があります。
・薪を入れずにドアを閉めて放置する。
薪の投入を辞めると燃える物が炉内に無くなるので、自然と火が消えていきます。
火が消えても炉内は熱いので注意が必要です。
熱いうちは灰を取るのも危ないので灰も放置です。
完全に灰の火が消えるには非常に時間がかかります。(48時間ぐらいと言われています)
薪ストーブを使っていくうちに、どのくらい薪を入れたらどのくらいで火が消えるのか分かってきます。
薪ストーブの使用後は火が残っている状態でも外出できます。
火が残っている状態ですので、安全には気を付けなければいけません。
・専門店が住宅への設置に認めている薪ストーブの機種であること。
・専門店が正しい知識で薪ストーブ・煙突を設置している。
・定期的に本体のメンテナンス・煙突掃除を行っている。
・薪ストーブ周辺の安全確認を行っている。
家に設置する薪ストーブの機種は何でも良い訳ではありません。住宅へ設置しても安全な薪ストーブを選びましょう。
そして、間違った方法で設置した薪ストーブは安全ではありません。最悪の場合は事故に繋がります。
定期的なメンテナンスを怠ると、煙道火災を起こしてしまう場合もございます。薪ストーブの使用には定期的なメンテナンスが必要です。
ストーブの火を安全に消すために、正しい設置と定期的なメンテナンスを行いましょう。
急に出かけたい場合
薪ストーブ内に火が残っている状態でも外出したい時はどうするの?
急に出かける用事が出来て火を消したい時も、薪ストーブには薪を入れず、空気調整レバーを絞って放置します。
急な外出でも特別な火の消し方はありません。
・ストーブ周辺に燃え易い物は無いか。
・天板に乗せたポットやヤカンの水量は問題ないか→空焚きにならないように。
安全に使用する為に
薪ストーブは定期的なメンテナンスが不可欠です。
薪ストーブの設置や使用に不安な時は、正しい知識を持った専門店に相談しましょう。
メンテナンスは専門店でも対応してくれます。
薪ストーブ専門店