このサイトはアフィリエイト広告を利用しています。

薪ストーブに炉台・炉壁(遮熱板)は必要なの? 条件や施工例を紹介 【レンガ・大谷石】

炉台・炉壁の重要性

薪ストーブを設置する時に炉台と炉壁は無くてもいいの?

薪ストーブの設置を見ると、炉台・炉壁(遮熱板)を設置している所をよく見ますよね。

薪ストーブの炉台・炉壁の重要性についてお話しします。

✔記事の内容
・炉台&炉壁の役割、なぜ必要なのか解説
・炉台&炉壁が必要な条件を解説
・炉台&炉壁の施工例を紹介

今回も薪ストーブ博物館(フィンランドの森)さんにご協力していただきました。

炉台&炉壁(遮熱板)とは

炉台&炉壁(遮熱板)がどんな役割をするのか解説します。

木材に長期間熱が当たり続けると低温炭化で火事になってしまう恐れがあります。

その為、薪ストーブを設置する場合は炉台&炉壁が重要になります。

炉台とは

炉台は薪ストーブ本体の下にある台のことを言います。
炉台の素材はレンガや大谷石、鉄板等が使用不燃物でできています。

こちらの炉台は御影石でできています。↓

薪ストーブの炉台とは

炉台は、床を熱から保護します。そして、薪ストーブの重さを分散させて、床への負担を軽減させます。

床に熱が当たり続けて低温炭化で火事にならないように炉台で保護します。
薪を入れる際や灰を処理する時に、燃えている薪や灰が床に落ちて火事になるのも防ぎます。

薪ストーブは火事にならないの?煙道火災・低温炭化を解説

薪ストーブは脚が4本で点荷重となっている機種が多く存在します。薪ストーブ本体の下に炉台を置くことで面荷重になり、床への負担を軽減する事ができます。

薪ストーブの炉台と重さ

炉壁(遮熱板)とは

炉壁(遮熱板)は薪ストーブ本体の背面に設置されます。
こちらはレンガの炉壁です。(設置工事中の写真で薪ストーブは設置されていません)

薪ストーブの炉台レンガ

建物の壁は可燃物の木材であることが多いです。木材に熱が長い期間当たり続けると低温炭化で火事になってしまうので、炉壁(遮熱板)を設置して防ぎます。

低温炭化を防ぐために2.5cm以上の空気層が必要です。写真では壁とレンガの間に隙間がありますが、それが空気層です。

空気層を設けることで可燃物の壁に熱が溜まるのを防ぐことができます。

炉台&炉壁(遮熱板)が必要な条件・不要な条件

床が木材などの可燃物の場合は炉台が必要です。

こちらは炉台&炉壁が鉄板で設置された様子です。

薪ストーブの炉台施工

床がタイル等の不燃物の場合は炉台が不要な場合もあります。

こちらは床が不燃物のタイルかつ土間なので炉台が不要でした。可燃物との離隔が取れている場所への設置だったので、炉壁も不要でした。

薪ストーブの炉台不要

こちらはアンヴィクタのリュナという薪ストーブです。

リュナの薪ストーブを設置された方のインタビュー

薪ストーブ本体と可燃物との離隔距離を計算して炉台&炉壁が必要か判断します。

建築基準法施行令で「内装制限」について定められており、それに基づいて薪ストーブ本体と可燃物との離隔距離を算出します。

本体と可燃物との必要な離隔距離は薪ストーブの機種によって異なります。炉台&炉壁が必要かどうかは薪ストーブ専門店に相談しましょう。

こちらはアンヴィクタ「イタヤ」の薪ストーブの内装制限を計算する時に使う図面です。

薪ストーブの炉壁離隔距離

計算式で離隔距離を計算して、炉台&炉壁の設置判断をしていきます。

炉台&炉壁の離隔距離の計算は専門知識が必要です。間違った設置方法で火事になってしまったら大変ですので、炉台&炉壁に関する事は薪ストーブ専門店に相談しましょう。

炉台&炉壁の設置ポイント
・薪ストーブ本体と可燃物との離隔距離で炉壁が必要かどうか判断
・薪ストーブの機種によって離隔距離は異なるので薪ストーブ専門店に相談
・床が不燃物の場合は炉台が不要な場合もある
・本体と可燃物との離隔距離が必要な分取れていたら炉壁が不要な場合もある

炉台・炉壁が必要かどうかの判断は自分で決めず、薪ストーブ専門店に相談しましょう。

炉台&炉壁の施工例

炉台&炉壁の施工例を紹介します。薪ストーブを導入する際の参考になれば幸いです。

レンガ

炉台&炉壁の両方レンガで設置しました。薪ストーブはハーマンの「オークリーフ」です。

薪ストーブの炉台・炉壁レンガ

炉台・炉壁は設置工事と一緒に薪ストーブ専門店に依頼し、部材費と工賃で135,000円(税別)でした。

こちらの薪ストーブはヨツールの「F500」です。炉台のレンガは円形に組まれています。

ヨツールの薪ストーブF500

大谷石と鉄板

ネスターマーティンの「S33 B-TOP」を設置した時の写真です。

薪ストーブの炉台・炉壁設置

新築で炉台を床に埋め込む施工を行いました。本体の背面は鉄板の遮熱板を設置しています。

薪ストーブ専門店が大谷石をサイズに合わせて加工しました。

大谷石

こちらは炉台&炉壁の両方が大谷石での施工です。土間に設置し、暖気の流れが上手く循環しています。

大谷石の炉台・炉壁

薪ストーブはエコチョイスの「WS22」という機種です。
薪ストーブを設置する前の写真です。↓

大谷石の炉台・炉壁

薪ストーブ専門店に頼み、建物・薪ストーブの大きさに合わせて大谷石を加工してもらいました。
アンヴィクタの「モデナ」という薪ストーブです。この色はブルーですが、現在は販売していないカラーです。

アンヴィクタ薪ストーブ施工

炉台・炉壁は設置工事と一緒に薪ストーブ専門店に依頼し、部材費と工賃で120,000円(税別)でした。

アンヴィクタ社のおすすめ薪ストーブを紹介

タイル

炉台が木材のように見えますが、木目調のタイルで不燃物となっています。

木目調タイルの炉台

威圧感が無く、部屋にマッチした炉台ですね。夢ハウスの薪ストーブ「オーロラ スマート ミニ」という機種です。
炉壁の下にも空気層の隙間を設けています。

炉壁の空気層250mm

床がタイルで周りはコンクリートで囲まれています。煙突を取り付けるのにコンクリートに穴を開ける作業が大変だったとのことです。

薪ストーブのタイル炉台

機種はアンヴィクタの「イタヤ」です。

鉄板

鉄板でシンプルな設置方法です。炉台の鉄板の下にはケイカル板も敷いてあります。

こちらはヨツールのレアな旧型薪ストーブです。
炉台・炉壁は設置工事と一緒に薪ストーブ専門店に依頼し、部材費と工賃で40,000円(税別)でした。

こちらも鉄板での炉台・炉壁を設置した様子です。

薪ストーブの遮熱板

エフェルの「ハーモニー アルファ」というベルギー産の薪ストーブです。

レンガや大谷石と比べると鉄板の炉台&炉壁が設置費は安くなります。

ネットでも炉台が販売されているみたいですが、専門知識が必要ですので薪ストーブ専門店に相談して検討しましょう。

炉台・炉壁の施工依頼

炉台・炉壁の大きさや設置方法は、薪ストーブの機種や建物の構造等によって異なります。

その為、皆さんに「炉台・炉壁はこのように設置しましょう!」とお伝えする事ができません。

建築基準法施行令で「内装制限」について定められており、それに基づいて薪ストーブ本体と可燃物との離隔距離を算出します。

本体と可燃物との必要な離隔距離も薪ストーブの機種によって異なるので、設置工事には薪ストーブの専門知識が必要になります。

薪ストーブの知識が無い方が間違った方法で設置をして、壁が低温炭化になり火事になってしまった方もおります。

工務店に頼んでも薪ストーブの知識が無い場合は間違った設置をする事もあります。

安全を確保するためにも炉台&炉壁を設置する場合も薪ストーブ専門店に相談してみましょう。

炉台・炉壁の設置を工務店に頼んでいる場合でも、薪ストーブ専門店が工務店と連携して指導してくれる場合もあります。

薪ストーブの本も使い方や注意点等について書かれていて参考になります。