煙が部屋に逆流して使い物にならない…
皆さんは薪ストーブを使用していて部屋に煙が逆流してしまった事はありますか?
煙が逆流してしまうのは薪ストーブが正しく機能していませんので、原因の追求と改善・対処が必要です。
今回は、煙が逆流してしまう原因と対処法を解説します。
・逆流しないようにする対処方法
煙が逆流する原因
薪ストーブ側から煙が出てしまうのはこのような原因が考えられます。
・煙突が詰まっている。
・煙突のドラフトが弱い。
・風圧帯の中に煙突トップがある。
・触媒が詰まっている。※触媒式薪ストーブの場合
煙が逆流する原因のほとんどは、煙突とドラフトの強さにあります。
原因の詳細と対処法を書いていきます。
煙突が詰まっている
薪ストーブを使用しているとススやタール等の汚れが付着していきます。
その為最低でも1年に1回の煙突掃除が必要です。
煙突掃除を怠ると煙突が詰まっていき、煙がうまく排気されません。
このように鳥が煙突内に巣を作ってしまった場合もあります。
※空き缶はサイズ比較用です。
煙突掃除は薪ストーブを使用する上で欠かせない事ですので、定期的に行いましょう。
煙突のドラフトが弱い
薪ストーブの煙は上昇気流(ドラフト)の力を利用して煙突から排気されます。
このドラフトが弱いと煙が逆流してしまいます。
ドラフトが弱くなる場合
・煙突が適切に設置されていない。
・換気扇を使用している。
・高気密住宅である。
煙突が長いとドラフトは強くなります。
そして、煙突の種類によってもドラフトの強さは異なります。
薪ストーブの機種や建物の構造等によって必要な強さは異なります。
煙突の曲がりが多かったり煙突の横引が長かったりすると、ドラフトは弱くなります。薪ストーブ専門店はドラフトの強さを計算して煙突を設置しますが、薪ストーブに無知な方が設置する場合は注意が必要です。
正しく煙突が設置されていない場合は薪ストーブ専門店に相談しましょう。
気密性の高い住宅の場合、換気扇を使用するとドラフトの力よりも換気扇の力の方が強くて室内に煙が出てしまう事があります。
着火時に換気扇を消すか窓を開けて着火させます。
高気密住宅の場合も室内の負圧で煙が引っ張られてしまいます。
このような時には外気導入システムを利用します。
外気導入システムの詳細はこちら↓
ドラフトが弱い場合は焚き付けに失敗し易くなり、その際に煙が部屋に出てきてしまう場合がございます。
焚き付けの仕方についてはこちらで詳しく解説しています。
使用する薪に含まれる水分量にも注意が必要です。水分量が多いと不完全燃焼を起こしやすいです。
薪の水分に関するページはこちら↓
失敗回数が多い方は、薪の状態や種類、細さに注意しましょう。
こちらの着火剤を使うと焚き付けの失敗となりにくいです。
風圧帯の中に煙突トップがある
専門店で正しく施工をしていれば、風圧帯を考慮して煙突を設置してくれます。
風圧帯は、建物の屋根等に風がぶつかって渦を巻く風の壁のことです。
この風圧帯を考慮して設置をすれば通常は逆流しません。
しかし、風圧帯を考慮せずに煙突トップを設置すると逆流してしまう場合もあります。
また、想定外の強風が吹くと逆流してしまう事もあります。
逆流が日々続いてしまうようであれば、煙突の長さを長くして対処します。
※風圧帯で逆流してしまう場合も煙突の長さを長くします。
触媒が詰まっている
こちらは触媒式の薪ストーブの場合です。
煙突と同じく触媒が詰まってしまうと逆流を起こす場合があります。
詰まっていたら触媒のクリーニング、損傷していたら触媒を交換しましょう。
薪ストーブの相談は
薪ストーブの設置は専門知識が必要になります。
薪ストーブの機種によっても必要な煙突や設置方法は異なります。
安全に使用する為にも、薪ストーブを設置する際は一度プロに相談しましょう。