薪ストーブで使う薪は買うと高いので、できるだけ安く済ませたいですよね。
廃材は不要な方からタダで手に入る場合があります。
しかし、廃材を薪ストーブで使用するには注意が必要です!
最悪の場合、廃材を使用して薪ストーブ本体を壊してしまう場合があります。
今回は薪ストーブで廃材を使う場合の注意点を解説します。
なぜ廃材は安いの?
材木店や建設業等を営んでいると、不要な廃材が溜まっていきます。
その廃材を処分するには費用が発生します。その為、できるだけお金をかけずに処分したいと思っている業者さんがたくさんいます。
薪ストーブユーザーからすると廃材も燃料として使うことができます。 ※機種や使い方に注意
お金をかけずに処分をしたい方とお金をかけずに燃料を手に入れたい方がいるので、場合によっては廃材は安く手に入れることができます。
中にはタダで廃材を譲ってくれる方もいます。
廃材を薪ストーブで使用する際に注意が必要な理由
特性や使い方を知らずに廃材を燃やしてしまうと、薪ストーブ本体を壊してしまう場合があります。
建築廃材の場合はほとんどが針葉樹です。
燃料としての針葉樹のデメリットは、ススやタール等の汚れが出やすく、急激に薪ストーブの温度が上がってしまう事です。
針葉樹のみを使ってガンガン燃していると高温になります。
薪ストーブは急激な温度変化に弱く、使用できる温度も決まっています。
急激な温度変化や高温での使用は、ストーブ本体が割れてしまったり、内部のパーツが壊れてしまったりします。
そして針葉樹は広葉樹と比べると密度が低いので燃え尽きるのが早いです。
すぐに燃え尽きてしまうので、薪を何回も入れないといけず薪入れが大変になります。
細い針葉樹を一度にたくさん入れて燃やすとかなりの高温になるので、薪ストーブを壊してしまわないよう注意が必要です。
・ススやタール等の汚れが多く出るので掃除が大変になる。
・急激に薪ストーブの温度が上がり、高温で使用を続けると本体が壊れてしまう。
・広葉樹と比べると燃え尽きるのが早く、薪を入れる回数が多くなる。
針葉樹はデメリットがありますが、特徴を理解して温度管理やメンテナンスに注意すれば使用しても大丈夫です。
※触媒式の薪ストーブ等、針葉樹の使用がメーカーから禁止されている機種もございます。
詳しくはこちらで解説しています。↓
薪ストーブに使っていけない廃材・適した状態
薪ストーブは使用できる薪の状態に決まりがあります。
まずはどんな廃材が薪ストーブに使用してはいけないのか挙げていきます。
使用してはいけない廃材
下記で説明する状態の廃材は薪ストーブで使用しないようにしましょう。廃材は安く入手できるからといってどんな状態の物でも良い訳ではありません。
廃材を貰う場合は薪ストーブで使っても大丈夫な状態の物なのか確認しましょう。
薪ストーブで使ってはいけない状態の廃材を説明します。
ペンキや接着剤などの化学物質が付いている物
ペンキや接着剤などの化学物質が付いた廃材を燃やすと黒い煙が出てしまい、環境にも良くないです。
薪ストーブはできるだけ綺麗な煙が出るように作られている機種が多いです。
正しく薪ストーブを使用すれば透明な煙を排出します。
汚い煙を排出すると近隣の方にも迷惑をかけてしまいます。
薪ストーブの使用で近隣の方に迷惑をかけたくない場合はこちらの記事を参考にしてみてください。↓
住宅街で薪ストーブを使い方はこのような本も参考になります。↓
釘などの金具が付いたままの物
釘などの金具が付いたままの廃材を使用すると炉内を傷付けてしまいます。
焚き付け時以外に細かい屑は注意
このような細かい屑を燃やす時は注意が必要です。
薪ストーブの煙はドラフトの力を利用して煙突から排出されます。
焚き付け時はドラフトが弱いので細かい屑を燃やしても大丈夫かとは思いますが、ドラフトが機能している時に細かい屑を入れるとその屑が煙突に引っ張られて排出されてしまいます。
細かい屑が燃えながら排出されてしまうので大変危険です。
細かい新聞紙も同様に薪ストーブで燃やす際は注意しましょう。
薪ストーブに使っても大丈夫な廃材
薪ストーブはゴミ焼却のように使ってはいけません。使ってダメな廃材を解説しましたが、次は適した状態の廃材について説明します。
・含水率が18%前後で乾燥している。
・接着剤や塗料などの化学物質が付着していない。
・釘等の金具が付いていない。
薪ストーブで使う薪は含水率が重要です。水分が多いと正常に薪が燃焼してくれません。
薪ストーブに適した薪の含水率は18%前後です。
薪ストーブで使う前に水分計で含水率を調べてから廃材を利用しましょう。
薪ストーブに適した薪についてはこちらで解説しています。↓
薪ストーブと廃材の使い方
廃材を燃料として使う場合は、薪ストーブの温度管理が重要です!
温度管理を怠って薪ストーブ本体を壊してしまうケースが非常に多いです。
廃材を使う際は通常よりも高温になりやすいので、必ず薪ストーブ用温度計を使用しましょう。
薪ストーブは機種によって温度計を置く場所が異なります。薪ストーブ用の温度計についてはこちらで解説しています。↓
廃材を大量に入れて燃やすと急激に高温になるので、パーツも壊れてしまうかもしれません。
本体の点検をしっかりと行い、必要に応じてメンテナンスを行いましょう。
針葉樹の廃材は焚き付け時に使うのが最適です。
広葉樹は密度が高いので太めの薪だとなかなか火が付きません。
針葉樹は密度が低いので火が付きやすく、焚き付けで失敗する確率は低くなります。
廃材(針葉樹)をメインで使うとすぐに燃え尽きてしまい、何度も薪の投入が必要になるので大変です。
焚き付け時に廃材(針葉樹)を使い、二次燃焼のメインでは密度の高い太めの広葉樹を使うのがオススメです。
針葉樹を使ってOKな薪ストーブ
機種によっては針葉樹の使用が禁止されている薪ストーブもございます。
薪ストーブで廃材を使おうと思っている方は、針葉樹を燃やしてもOKな機種を選びましょう。
針葉樹を使ってもOKな機種はこちらで紹介しています。↓
廃材は薪ストーブの燃料に使って大丈夫?のまとめ
廃材を薪ストーブで使用する際の注意点について分かりましたでしょうか?
廃材が安く入手出来ても薪ストーブで使える状態でないと意味はありません。化学物質や釘等が付いていないかは特に注意しましょう。
針葉樹は薪としての特性を理解して使わないと、薪ストーブ本体を壊してしまう場合があります。
機種によっては針葉樹の使用が禁止されている機種もございます。
安全に薪ストーブを使用するために、針葉樹の特性を覚えてから使用しましょう。