薪ストーブの使い方をあまり知らずに使っているけど、大丈夫かな…?
薪ストーブは適切な方法で使用しないと壊してしまったり、最悪の場合は煙道火災が起きてしまう事もあります。
薪ストーブの正しい使い方を身に付けて、安全に薪ストーブを楽しみましょう。
今回も薪ストーブ博物館(フィンランドの森)さんにご協力いただきました。
今回は、薪ストーブのNGな使い方について書いてみました。
(温度管理・メンテナンス・炉台&炉壁・水・薪燃料・煙突・外気導入について)
・近隣の方に迷惑がかからないように
温度を無視して使用
薪ストーブは温度管理が重要です。
薪ストーブは排気温度が200度~300度ぐらいが適温と言われています。(機種によって異なります)
過度に高温になるとストーブ本体が壊れてしまう事があります。
ストーブ本体が壊れたまま使用すると火災などに繋がる事があるので、注意が必要です。
そして、本体が壊れると新しく薪ストーブを買い直した方が修理するより安い場合が多いです。
薪ストーブを使用する際は温度管理を徹底しましょう。温度を確認するには、薪ストーブ用の温度計を使用します。
薪ストーブの機種によって温度計の設置場所は異なります。温度計の使い方
定期的に煙突掃除・メンテナンスをしていない
薪ストーブは定期的なメンテナンスが不可欠です。
・煙突掃除
・屋根のコーキング材の確認
・ストーブ本体の確認
煙突掃除は最低でも年に1回は必要です。
煙突掃除を怠ると最悪の場合は煙道火災が起きる事があります。
メンテナンスの詳細はこちら↓
薪ストーブの点検・メンテナンスをきちんとしている?手入れの方法を解説
炉台・炉壁が無い
建物の壁や床などの可燃物を薪ストーブの熱から守る為、炉台・炉壁が必須となります。
※床がタイルの場合等の例外はあります。
薪ストーブ専門店で施工をする際は、炉台・炉壁の大きさや空気層等を計算して設置してくれます。
※建物の施工店が行う場合もございます。
自分で薪ストーブを設置する場合は、炉台・炉壁を事故が起こらないように正しく設置しましょう。
水をかけて火を消す
薪ストーブは水に大変弱いです。
掃除の際に水を付けて吹くのもNGです。本体が錆びてしまいます。
↓茶色になっている部分は錆びてしまっています。錆を放置しておくと本体の劣化を早めます。
そして薪ストーブが熱い時に水をかけてしまうと、本体が割れてしまう場合があります。
本体が割れると修理が大変高額になります。新しく買い替えた方が安い場合もあります。
薪ストーブには水をかけてはいけません。
↓薪ストーブの錆びについてはこちらで解説しています。
使用してはいけない燃料を使っている
機種によっては針葉樹を使ってはいけない薪ストーブがあります。
お使いの薪ストーブにどんな薪が使用できるか確認しましょう。
広葉樹と針葉樹の薪燃料としての特徴は?針葉樹は薪ストーブに使用してOKなの?
そして、水分量が多い薪だとうまく燃焼しません。 薪の種類や乾燥に注意して使いましょう。
接着剤等の化学物質が付いているベニヤ板は燃してはいけません。
廃材等で釘が付いている木を使うと、薪ストーブを痛めてしまいます。
・水分量の多い薪・薬剤や塗料など化学物質がついている物・ビニールコーティングされた紙
薪ストーブは適切に使用すれば環境に良い暖房器具です。燃やしていけない物を燃やして有毒ガスを発生させないようにしましょう。
新聞紙も細かい物は火の粉となって煙突から出て行ってしまう場合もあるので使用は禁物です。
近隣の方に迷惑をかけている
正しい方法で薪ストーブを使用しないと無駄な煙が出て近隣の方に迷惑をかけてしまう場合があります。 薪ストーブ は正しい方法で使用すれば煙はほとんど出ません。
薪ストーブで燃やしたらいけない物を燃やすと煙が多く出てきてしまいます。
近隣の方に迷惑をかけないように、適切な使用法で適切な薪を使用しましょう。
煙が臭くて近所から迷惑だと苦情が…トラブル解決策・煙の配慮方法を解説
ご近所さんに迷惑をかけないようにする為このような本も出版されていますので、薪ストーブの正しい知識を付けましょう。
薪を投げて入れる
薪を投げて入れると耐熱ガラスやレンガ等のパーツを壊してしまう可能性があります。
耐熱ガラスやレンガは衝撃に弱いです。
↓耐熱ガラスが割れてしまった様子です。
パーツ交換は費用が高いので、壊さないように優しく使いましょう。
薪を入れる際は、火ばさみを使用します。
火ばさみは太い薪が掴みやすい物から様々なタイプがあります。
↓こちらの火ばさみは取っ手部分が熱くなりにくくて便利です。
煙突の長さが短い
薪ストーブの機種・設置する建物の構造によって必要な煙突の長さは異なります。
煙突の長さが足りないと上昇気流(ドラフト)が弱くなり、薪ストーブが適切に燃焼しません。
上昇気流(ドラフト)が弱いと煙が室内に流れてきてしまいます。
↓薪ストーブの煙突について
薪ストーブの煙突設置は屋根出しがいいの?壁出しがいいの?
煙突の設計が不適切
煙突には様々な種類があります。
壁を貫通させる部分にシングル煙突が使われていると、火事になる場合もあります。
それぞれの煙突の特徴に合わせて煙突を使い分ける必要があります。
↓煙突の種類について
薪ストーブのシングル煙突・断熱二重煙突の違いは?種類を間違えると火事になるかも…
高気密住宅で外気導入を使っていない
高気密住宅で薪ストーブを使用すると、燃焼に必要な空気が煙突と室内で引っ張り合いになり、薪ストーブ側から煙が出てきてしまいます。
そこで高気密住宅には「外気導入」を使用します。
↓外気導入について
薪ストーブの外気導入について解説・高気密住宅に設置できるの?
薪ストーブの使用・設置で不安な時は…
薪ストーブの使用や設置で不安な時は専門店に相談をオススメします。
間違った使用方法で火災になってしまったら大変です。
安全を確保する為にも、設置工事等はプロに任せてみましょう。